有限要素法(マトリクス法)による送電鉄塔の応力解析(1) 4/9
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4. 全体剛性マトリクスの作成
ここまでに作成した2本の部材剛性マトリクスを重ね合わせて全体剛性マトリクスを作成する。
トラス材の場合、全体剛性マトリクスは(全節点数×2)次の正方行列となる。
今回の例では節点数は全部で3つなので3×2=6次の正方行列になる。部材同士の剛性マトリクスの重ね合わせも機械的な作業で行う事が出来る。
最初に部材1-2の剛性マトリクスを拡張する。
材端力ベクトルに、 材端変位ベクトルにを挿入する。
材端力ベクトルと材端変位ベクトルの5、6行目が挿入されたので、それに対応して剛性マトリクスにも5行目6行目、5列目6列目を挿入し0で埋める。
同様に部材1-3の剛性マトリクスを拡張する。今度は材端力ベクトルと材端変位ベクトルの3、4行目が挿入されたので、3行目4行目、3列目4列目を挿入し0で埋める。
両部材の剛性マトリクスを単純に足すことで、重ね合わせができる。
これが今回題材とした鉄塔頂部の全体剛性マトリクスである。