有限要素法(マトリクス法)による送電鉄塔の応力解析
- 2015年に発行された、送電用鉄塔設計標準(JRC-TR-00007-2015)においては以下の記述がある。
「応力の解析方法は、前項を勘案して曲げモーメントの影響を評価できる立体解析を用いることが望ましい。・・・中略・・・、 四角あるいは方形のトラス鉄塔では、従来手法を踏襲し、平面解析を用いても良いこととする。」
通常、送電鉄塔の応力解析では塔体、腕金共に平面クレモナ解析が用いられる事が多い。
しかし、送電鉄塔以外で平面クレモナ解析を用いて応力解析をしている例を私は知らない。
(つまり、送電鉄塔の応力解析手法は今となっては絶滅寸前の少数派だと思われる)
JRC-TRで望ましいとされた「曲げモーメントの影響を評価できる立体解析」が可能な解析手法の中で、最も現実的な選択肢である有限要素法(マトリクス法)による送電鉄塔の応力解析について数回に分けて考察してみたい。
- 有限要素法(マトリクス法)による送電鉄塔の応力解析(その1)
- 有限要素法(マトリクス法)によるラーメンの応力解析