有限要素法(マトリクス法)による送電鉄塔の応力解析(1) 1/9
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2次元トラス構造の有限要素法による応力解析
まずは2次元トラス構造を有限要素法によって応力解析することで、有限要素法の基本を押さえる。送電鉄塔の様なワイヤーフレーム構造では2次元構造の考え方を3次元構造に拡張するのはそう難しくない。
送電鉄塔において最も簡単な構造である鉄塔頂部(下図)を最初の題材として以下進める。
1. 座標系の定義
以下の様に、全体座標系と部材座標系を定義する。
個々の部材は部材座標系を持ち、全ての部材に対して共通の基準となる座標を全体座標系と呼ぶ。ここで注意しなければならないのは角度の取り方である。i-j部材の角度とは、i端から右水平方向に引いた線を基準として、反時計回りを正とする。